デザイン談義⑨「フレキシビリティの二律背反性」
2023.11.05
エールコーポレーションの井上です。
最近は寒くなってきましたね…
皆様いかがお過ごしでしょうか?
今回のテーマはコレ、「フレキシビリティの二律背反性」について考えましょう。
さて、なんのこっちゃ、お家づくりに関係あんのかい、ということですが…
簡単に言うと、フレキシビリティを向上させると、代わりにパフォーマンスやユーザビリティを損なうよということです。
いいとこ取りの欲張りはできない、とも言えますね。
例を考えてみます。
シューズクローゼットがわかりやすいですね。
よく迷うのは壁面収納か、ウォークインか、はたまたスルーか…
フレキシビリティの高い順番は、下記の通り。
①壁面
②ウォークイン
③ウォークスルー
では逆に収納のパフォーマンスはどうかと言うと真逆になります。
①ウォークスルー
②ウォークイン
③壁面
通り抜けが可能ということは動線が必要です。
収納と動線は相反する要素なので、動線の増加はすなわち収納の減少、いたってシンプルですね。
ただし、ユーザビリティはどうかと言われれば、この場合どれもが一長一短です。
お客様でよく「ウォークスルーに憧れる」と言われる方もいらっしゃいますが、その他間取りの条件を考えると相性が悪かったりすることもあったり…
何かに執着してしまうとかえってバランスが悪くなってしまう場合もあります。
なので、プランを考えるときは自分の思考のフレキシビリティを大事にしましょう。
ちなみに思考のフレキシビリティは個人のパフォーマンスを逆にアップさせてくれますよ。
お家づくりに煮詰まっていたら参考にしてください。
ではでは、また次の機会に!
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出典:
ウィリアム・リドウェル、クリティナ・ホールデン、ジル・バトラー『要点で学ぶ、デザインの法則150』、ビー・エヌ・エヌ新社、p.210-211、(ISBN 978-4-86100-978-5)