風と光の通り道・窓… 1
2017.06.30
今回のブログ担当は、現場監督の北村です。
「屋根って…」と題して、ここまで屋根の「材質」「構造」「形状」と3回に渡り、紹介してきました。
今回からは「窓」のお話をさせて頂こうと思います。
建物の内壁、外壁をくり抜いて、室内と屋外を繋げる存在…それが「窓」です。
一言で窓と言って、ぱっと思いつくのはきっと、上の写真一番左の窓ではないでしょうか?
これは「引違い2枚建窓」といいます。
窓の種類は沢山あります。
窓の設置位置でも「腰窓」 「掃出し窓」 「天窓」 「地窓」 「頂側窓」という分類があります。
窓同士が連結している「連窓」 「段窓」と言ったものもありますし、「シャッター付」 「格子付」 「オペレーター付」 「出窓」 「電動窓」というようなオプションもあります。
全てを挙げたわけではありませんが、こんなにも数があります。
この中からその部屋、その場所にあった窓を選択していくこととなります。
それでは少しずつ見ていきましょう。
※建築基準法上、部屋毎の採光と換気量に制限があることや、その他安全上、法律上の事情により、全ての窓をご希望通りの物、位置にすることが出来かねる場合が御座いますので、ご了承頂きました上で、ご覧下さい。
一般的に住宅の窓でよく使用するのは
引き違い窓、縦滑り出し窓、突き出し窓、内倒し窓、FIX窓、上げ下げ窓、ルーバー窓
の7つかと思います。
まずはここから見ていきます。
●引違い窓
複数枚の障子を左右に引いて開ける窓です。
障子の枚数に寄って、2枚建て、3枚建てという言い方をします。
窓枠のサイズに対して(2枚建ての場合)半分のサイズまでしか開かず、全開することが出来ない窓となります。
しかし、他の種類とは違い、横引レールに乗せている安定感があるため、大きな窓に対応することが出来ます。
●突き出し窓
上枠を軸にして、障子を突き出す形で開ける窓です。
開ける時にハンドルを持って、屋外側に突き出す必要があるので、高いところに設置する場合、ハンドルやチェーンのオペレーターが必要になります。
開いた障子が庇のように、雨をガードしてくれるため、雨の日でも開けることが出来る窓になります。(ただし風が強い日の吹込みには注意)
●縦すべり出し窓
障子を軸にして、横に少しスライドするようにして、奥に突き出す形で開ける扉です。
突き出し窓と違い、軸にしている側の障子と枠との間にも隙間が開くため、枠のサイズに対する開放率が高い窓となります。
また、開いた障子に風が当たることで、室内への風の流れを作ることが出来ることもあり、非常に換気に適した窓です。
●内倒し窓
枠の下側を軸にして、室内側で倒れるように開ける窓です。
外倒し窓、も存在しますが、雨が室内側に流れてしまうので、あまり使うことはないでしょう。
機構的に、比較的大きな障子を支えることが出来るため、横長の高窓に使われることが多いです。
高いところに使用する場合は、フックの付いた棒を使って開けることになります。
●FIX窓
この窓は開きません。
元来、「はめ殺し窓」と呼ばれていましたが、近年、縁起が悪いということで「FIX:固定する」と呼ばれるようになりました。
開けるための機構がない分、フレームが比較的細くなります。
景色を楽しむ窓として、また光を取り込む窓として使うことになります。
●上げ下げ窓
上下に別れた、下の障子または、両方の障子を上下に動して開ける窓です。
引違い窓と同じく、枠のサイズに対して半分の開放率しかありませんが、可動域が狭い分、どこに設置しても開けやすい窓になります。
洗濯機の奥に窓を設置する場合などにおすすめの窓です。
曇りガラスを使用すると、外からの視界を遮りつつ、光と風を取り込むという使い方が出来ます。
●ルーバー窓
何枚もの細いガラスをブラインドのように並べて、上か中心を軸に回転して開ける窓です。
後に紹介する「複層ガラス」にすることが難しく、また、隙間も多いため、断熱性能が低くなります。
ただ、視界を遮りつつ、風を取り込むことが出来るため、トイレや玄関などに使用されることが多いです。
以上が、住宅に多く使われる窓になると思います。
どの窓にも、適した室、設置位置があります。
デザインだけでなく、開けやすさや、清掃のしやすさなど、使い勝手というのを大切に考えていかねばなりません。
高さ感、開け方などわからないことがあれば、気軽にご相談ください。
今回は「窓の形状による分類」のお話でした。
家づくりの参考になりましたら幸いです。
滋賀で注文住宅を建てるならエールコーポレーションへ!!!